眠る前の日記
昨日、変な時間に起きてしまったせいで眠れず、小山さんやヨッシーからもらったミックスの修正を始めた。気づけば午前3時。
リズムが少しシャッフル気味な曲がある。ガッツリではないけど、軽いシャッフルとも違う中間のノリ。クリック(カッカッカッ…と鳴るテンポガイド)を聞いて合わせても、自分のギターとうまく噛み合わない。
なぜなら、僕はシャッフルが苦手だ。じゃあなんでそんな曲を作ったのかというと、意図してじゃなくて、気づいたらそういうリズムになっていた、という感じ。
結局、クリックを聞きながら作ったはずなのに、それを切って、自分のギターにドラムを合わせる作業に切り替える。これがもう、迷路のようで、どこが正しいのかわからなくなる。
特にリズムの基準がない時、キックとスネアの間に入るハイハットが難くてで、「どこが綺麗に聞こえるのか」を探るのに苦戦する。
鬼のように聴き続けていると、耳がどんどん鈍くなってきて、最終的には小山さんにどう聞こえるかを判断してもらうことにした。リズム作業はいったん終了。
気がつけば朝4時。もう空は明るい。
トラックを聞き返していたら今度はボーカルが気になり始めて、結局歌い直す。
5時。
作業を終えてコンビニに向かう。
すごい霧だ。遠くに見える渋谷の高層ビルが、ぼんやり霞んでいる。
セブンイレブンに着くと、僕と同じように「この人何の仕事してるんだろう」と思うようなお客さんがちらほら。レジに並びながら、眠気で、ふと福岡でコンビニバイトしていた頃の記憶が蘇る。
あの頃も、こんな変な疲れ方だった。でも、当時は何時間寝たかなんて、気にしていなかったな。
てんかんがひどくなってから、「倒れるのが嫌だ」という気持ちが強くなって、睡眠時間にすごく敏感になってしまった。
あの頃はそんな心配、なかったのにな。
てんかんによって、わりと人生が変わった。車の運転もダメになったし、寝不足のまま外に出ると不安になりやすくなった。
でも、てんかんを恨んだことはない。悲観もしていない。思えば一度も病気に怒ったことがない。そういうもんなんだろう、という感じ。たしかに不自由だけど、今は薬がよく効いている。昔は、もっとひどかった。
とはいえ、代わりにパニック発作っていう別のハンデをもらったのは、まあまあキツい。でもそれも含めて、生きていくしかない。だからこれも、そこまでメンタルに来ていない。「そういうもんだ」と受け入れている感じ。
ただ、ふと「あの頃は、寝ていないことに恐怖なんてなかったな」と、懐かしいような気持ちになるだけ。
世の中には、もっとつらい病気を持っている人もいるわけで。これで済んで、あとは健康だからまあラッキーだとも思える。
家に帰って、ナッツをカリカリしながら、さっき作った音を聴く。
うん…
まあ
そういうもんだ。ほんとに、そんな感じ。
世の中は、これから一日が始まる。
ドジャース戦でも観ながら、寝よう。
みんながいい一日になりますように。